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2006年11月10日 (金)

安倍首相の云うサッチャー改革の実態

 サッチャー教育改革は今から18年前に始まりました。
 改革導入時に親の選択を増やすと云いましたが、実際には貧しい親に選択権は在りません。
 理由は明白です。学校別の成績表の公表によって、成績上位の学校には富裕層のこども達が殺到し、予算もつくため、ますます豊かで「優秀」になります。豊かな親はこどもに家庭教師もつけて、競争に勝つ学力を付けさせているのに対し、成績下位の学校には生徒が集まらず、貧しい層のこども達が取り残されていきます。

 都市に多いこうした学校には、学習障害を持ったこどもも、移民出身者、英語が母国語でないこどもなど、社会的弱者が集まります。こうした学校には予算もつかず、教師も行きたがらないため、ますます下位におちていくのです。

 成績優秀校周辺の住宅価格高騰がこれに拍車を掛けています。貧しい人々がようやく稼いだお金で貧民区から脱出しようとしても、成績優秀校の周辺に富裕層が移住し、住宅価格を吊り上げているため、移住を断念せざるを得ない。英誌「エコノミック・ジャーナル」のスティーブン・ギボンズ氏の論文が土地価格高騰について衝撃的データを公表しました。
 ロンドンを含むイングランド南東部で成績下位校周辺から入学者が定員を上回る成績上位の学校周辺に移住する場合、住宅費がこれまでより1360万円も増えるというものです。

 11歳児の統一テストで目標に達したこどもの数が10パーセント上昇した場合、学校周辺の住宅価格は3パーセント上がります。「優秀校周辺の住宅価格高騰は、貧しい生徒を成績上位校から遠ざけ、収入による住み分けを生み出している」。
 イギリスの教育学者サリー・トムリンソン教授の文章より。

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