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2007年4月13日 (金)

強行採決の後の共産党志位氏の発言

 自民・公明両党は、本日夕刻、衆議院憲法調査特別委員会で、改憲手続き法案の採決を強行しました。多くの国民の批判の声を無視した、この民主主義破壊の暴走は絶対に許せません。私は怒りを込めて糾弾の声をあげるものです。改憲手続き法案をめぐる世論・民意はどこにあるでしょうか。「拙速を避けて徹底審議をするべきだ」。これが法案の賛否をこえた圧倒的多数の意見ではないでしょうか。この間の二回にわたる中央公聴会、地方公聴会では、与党推薦の公述人もふくめて21人の公述人の中で17人が「拙速を咲け徹底審議すべきだ」と求めています。四月九日にNHKが発表した世論調査では、与党提出の法案に「賛成」は僅か29パーセント、「賛成」と答えた人のなかでも「今の国会で成立させるべき」は28パーセント。つまり国民のわずかに8パーセントしかこの国会での成立をのぞんでいないことになります。
 地方紙も「国民置き去りでいいのか」、「慌てる必用はまったくない」、「期限を切らずに慎重な審議を」などの社説を掲げました。4月5日の中央公聴会にむけて一般公募をつのったところ、124人にも及び、自公案、民主党案の両案に反対する人が108人だったといいます。公募した以上すべての意見を聞くべきではありませんか。安部首相の「今国会中に何が何でも成立を」との号令にしたがって、「徹底審議」という国民の最小限の声を踏みにじり、採決を強行した自民・公明の罪は重い。この暴挙を許すわけにはいきません。
 何故国民の声に耳を傾けず、こんな乱暴極まるやりかたで強行しようとしているのか。改憲手続き法案には、憲法改定派が有利になるような不公正・非民主主義的な仕組みが「これでもか、これでもか」と盛り込まれているからです。徹底審議によって国民にその正体が知られないうちに強行してしまおう これが改憲派のもくろみにほかなりません。私たちは審議のなかで、法案の持つ重大な問題点を明らかにしてきました。
 第一に、この法案には、最低投票率の定めがありません。白票は有効票とみなされません。国民が判断に迷って投票率が下がった場合、或いは白票が多数だった場合、国民の一割台、二割台という少数の賛成でも、憲法を変えることが出来る仕組みとなっています。憲法という国の根本法を、国民の少数で変えることは、憲法が定めた国民主権の大原則に真っ向から反するものではないでしょうか。
 第二に、全国で約500万人にのぼる教育者・公務員から自由に意見表明をおこなう権利を奪うものとなっています。刑事罰は適用外になりましたが、行政処分の対象にはされます。東京都の「日の丸。君が代」強制にみられるように、教育者・公務員は、自分の職をなげうつ覚悟がなければ、その良心にしたがったいけんが表明できなくなります。
 第三に、憲法改定に有利な情報を垂れ流し、世論を誘導する危険です。自公案では、投票日の15日前までは、有料の広告は何の歯止めもありません。日本経団連は、9条改定を主張していますが、財界が財力にまかせて有力企業にCM宣伝を割り振ったらどうなるか。まさに「財界が憲法を金で買う」ことになってしまうではありませんか。主権者である国民の自由な活動をできるだけ押さえこみ、改憲に有利な主張を一方的に垂れ流しにし、国民の少数の賛成でも憲法を変えることが出来る  これが改憲手続法の正体です。民主党案もこの基本において全く同じです。この正体を広く国民に知らせきり、参議院で廃案に追い込むために力をつくそうではありませんか。
 何故自民・公明は、こんなひどい改憲手続き法に執念を燃やすのか。それは憲法九条を変えて、日本を「海外で戦争する国」にする企てが、まともな国民投票制度では、到底国民の支持をえられないということを、改憲派が知っているからです。「これでもか、これでもか」と改憲派が有利になる仕組みを持ち込むのは、改憲派がいかに国民の民意を恐れているかを告白するものではないでしょうか。
 読売新聞がおこなっている毎年の世論調査で、「憲法を改正する方が良い」は、三年連続で減少し、2007年は46,2パーセントと過半数を割り込みました。逆に「憲法九条は変えないほうが良い」は、二年連続で増え、56パーセントと国民の多数になりました。この平和の流れこそ、改憲派がもっとも恐れているながれにほかなりません。憲法九条を守るという一点で、国民の共同を広げ、国民の多数派をつくるための努力と一体に、改憲手続法を廃案に追い込むための闘いを急速に強め、参議院でこの悪法をほうむるために力をつくそうではありませんか。

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