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2007年11月18日 (日)

薬害肝炎を引き起こした政・官・業の癒着の実態と、患者の闘い。

 政・官・業の癒着は、今問題の防衛省の疑惑をはじめ、今までにも多くの犯罪を起こしてきましたが、日本ではなくならないのが実態です。薬害肝炎も、1987年に「フィブリノゲン」製剤による被害が発生した当初から、適切な措置を講じていれば、これほど多くの被害者・犠牲者を出さなくてすんだのです。被害者を特定できる副作用報告書が在ったのに、この記録の原本も写しも破棄していたのです。もう一つは87年に青森県で集団感染したとき、時の厚生省薬務局からミドリ十字に天下りした今村泰一東京支社長は、厚生省の官僚と副作用隠蔽のための克明な打ち合わせまでしていた記録が暴露されました。ようするに、この犯罪の大本は製薬企業に天下りした今村氏と、後輩の当時現職の官僚が20年前におこなったところにあるのです。国による早期発見と治療を行うことは当然の責任です。
 「フィブリノゲン」製剤は数万人の血漿をプールして作られます。その血漿に一人でも肝炎患者がいたら、全てが汚染させる、極めて危険性の高いものでした。これは、承認・販売された64年当時から指摘されていました。67年には審査が厳格になり、医薬品再評価によって安全性がチェックされるはずでした。ところがミドリ十字は「フィブリノゲン」の名前を伸ばしただけの「フィブリノーゲン」として販売し新薬扱いで審査逃れをしたのです。許される問題ではありません。73年には米国医師会が肝炎に感染する危険性を指摘、翌年厚生省は添付文書を書き換えさせています。77年には米国食品医薬品局が、「フィブリノゲン」の製造・販売を中止します。日本ではその後も使われつづけられました。65年にライシャワー大使が暴漢に襲われ、輸血が原因で急性肝炎に成ったこの事件をきっかけに、危険な「売血」が問題になり禁止されます。「売血」で大儲けをしてきたミドリ十字、存亡の危機となり、生き残りをかけて危険な「フィブリノーゲン」を販売し続けたのです。何故それが可能だったのか。それを可能にしたのはたくさんの天下りを受け入れ、厚生省に販売の継続を容認させてきたからです。そして、またもや献金です。自民党や、厚労族議員に対する多額の政治献金です。
 これは明らかに、国家と企業の責任です。与党の「不幸な出来事」なんかではなく、明らかに危険性を知りながら企業の利益を優先させた政・官・業の構造的癒着が生み出した薬害犯罪です。製薬企業の利益は国民が払ったお金、それが政治家に回り、被害は国民が背負うというこんな構図を廃止しなければなりません。
 肝炎被害者の方達は、悪い身体に鞭打って裁判を提訴し、国会要請に足を運び、闘ってこられました。ようやく今、それが実りかけています。大阪高裁、福岡高裁で和解の勧告が出されました。真相を徹底的に解明し、法的責任をあいまいにせず、被害者に謝罪することが、これから二度とこのような犯罪をさせないためにも大事です。

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