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2008年9月24日 (水)

昨日、「こども芸能座」という文化会館の催しで綜合司会を務めた感想。

 毎年夏に行われている「ふれあい体験事業」。これは日本の伝統文化を、こども達が気軽に体験できるように、という思いで、文化協会が七年前から行なっている事業ですが「ふれあい」というだけに長期間のお稽古ではありません。一つのジャンルが最長十日間程の日程で、一日二時間ほどの簡単なお稽古ですが、それを体験したこども達が全員集合して、それぞれの発表をしたのです。この全体発表の試みは今回が初めてで、文化会館が主催し、予算を出して下さって出きたのです。ですからこども達は無料で出演出来ました。九つのジャンル、和太鼓、民謡、八木節、剣舞、能、筝曲が二つ、長唄、日本舞踊。短いところは三分ぐらいから、長いところで十五分程度の発表でしたが、それぞれのこども達が生き生きと実演をして、こども達の感想も「楽しかった」「練習より良く出来て嬉しい」とみんな満足していました。何よりでした。
 私は司会として何を大事にするのかを考え、限られた時間内に終わらせるという大前提と、こどもの声をお客さん達に直に届ける事を最重要視しました。演じた後に直ぐ幕の前に希望するこども何人かに指導者と一緒に出てもらい、演じた興奮冷めやらぬこどもの声をお客さん達に聞いて頂きました。こども達も、お客さん達も、お互いにこども達の芸を通じて親近感を深める一時を作り出せたと思っています。
 もう一つは、初めて伝統文化、伝統芸に触れられるお客さんも多数いらっしゃると思い、極めて簡単な、でも、教科書的でない、伝統文化、芸の発展の道をお話し、各ジャンルの個別の説明を、幕と幕の間の時間を利用してしました。殆どのお客さんに理解して頂けたと思っております。
 私たち実演家ではない、教育的先輩達の努力と、活動によって、学校教育の中での伝統文化の授業が次第に重要視されて来ました。そして、ピアノに代表される平均率の音楽(ピアノの音は、鍵盤以外の音を生み出せません。平均的な均等に分割された高さの音しか出せません)が、音楽の全てではないという世界的な流れが大きくなり、今や世界的には、昔私たちが小中学校で教えられた不協和音と言う認識と感覚が無いのです。それ程変化しているのです。その点でも日本は立ち遅れています。
 世界の各国の音楽大学で、自国に昔から伝わる音楽が、隅っこに追いやられている国は日本ぐらいです。外国では、自国の伝統音楽が主流を占め、ヨーロッパの音楽は、一定程度の存在なのです。しかし日本では、それは現在も改められていません。
 現在の日本の教育の中で、伝統的というものが大いに利用されています。邦楽教育を学校教育の中に入れようと考えている善意の人々は、今年からの学習指導要領を支持してさえいます。教育基本法の改悪による、学習指導要領の改変は、嬉しい事に成っているのです。その中に、具体的な邦楽教育の指針として、長唄というジャンルが指定されたことを喜んでいる方は多いのです。この言葉が挿入されたのは、邦楽が大好きな、長唄が大好きな先生たちの努力の賜物なのです。その努力を私は否定しません。大いに評価します。
 ですが、この伝統を利用する一部の魂胆を持つ人々は、善意を悪用するのです。その証拠も明らかにしましょう。大学教育も含めて、ヨーロッパ音楽を含む全体的見直しは絶対していないことです。伝統の余り無いアメリカに合わせるためです。ですから、日本に於ける見直しは、明治時代からのの音楽教育全体の見直しでは無く、伝統文化教育の全般の見直しだけ。それも、伝統を、明治以降に限って、明治絶対的天皇制政治の下での政治的伝統の復活と一緒くたにして、音楽をも利用しようとしているのです。軍国主義復活のオブラートは拒否します。
 私は、現在の伝統文化「ブーム」に対して懐疑的に思う部分が大きいのですが、私が司会する限りにおいて、いつでも警鐘を鳴らせる立場で、これからも臨んでいこうと思っています。これが、感想です。

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