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2011年5月 6日 (金)

「プロセクション・フォー・ユアセルフ」元内閣原子力安全委員長代理・住田健二さんの思いと謝罪の言葉。

 「東京電力福島第一原発の事故は、これまで原子力を提案し推進してきた立場から述べると、大変申し訳ない事態です。

 同時に悲しいですね。日本に惨禍をもたらした原爆うを克服し、原子力を『いい方向に使えるようにしたい』とやってきましたから。私の周囲にも広島で原爆にあって命をとりとめ、『くやしいから原子力の平和利用を研究する』という人がいました。だから今回の事故は本当にやりきれない。

 事故収束への東京電力の『6ヶ月から9ヶ月』との見通しに付いては、『一番うまくいったとして』と受け止めています。

 原子力発電所4基を一緒に事故処理しなければ成らないのは世界で初めてです。その全体を誰がリーダーシップを持って取り仕切っているのかがよく見えない。皆困惑しています。原発内で働いている人の放射線被爆の線量を危ないほうへ緩めた事も、それだけ浴びた後の雇用・生活補償についても誰が責任を持つのかがいっこうに聞こえてこない。高濃度の汚染水も短時間にうまく処理できるのかは不明です。

 この事態を乗り切るには、日本の英知を一つに結集して、と思います。

 東京電力について『危機管理能力が無い』との指摘があります。私は高級な話ではなくて、普段の技術管理が土台に無かったとしか思えない。相次ぐ水素爆発など同じ失敗が繰り返され、対応のまずさがシリーズになって出ている。非常電源の整備などもやる気になればそれ程お金をかけずにやれたはずです。今回の電源喪失は怠慢のそしりを免れないでしょう。

 15年くらい前、福島原発でトラブルがあったさい、当時の所長が原子炉を、一日数億円の損害を承知で止めました。見事でした。そうした技術管理が、ここ数年くらいの間に失われ、質的な変化を起こしていると、私は気になっています。

 やはり原子力に携わる人は、怖いものを正しく怖がって使うという緊張感が必要です。

 大学でも私は放射線管理について学生に『プロテクション・フォー・ユアセルフ』、おまえ自身を守る為にと、よく言いました。公衆に迷惑をかけないことは勿論、間違ったら自分に跳ね返ってくる、それだけ怖いことをやっているんだよと。だから放射線を扱っているところで飲み食いしちゃいけないと、やかましく言いましたね。

 原子力の規制機関を推進機関から分離する事は世界の常識です。規制機関の保安院が推進の経済産業省の傘下にある日本は、時代遅れです。こういう不自然さが積み重なると、結局は安全対策がおろそかになる。今度の事故にも大きな面でつながっていると思います。

 この分離で気をつけたいことは、形の上だけではなく、安全を守る上での実力を持つ役所をつくることです。例えば安全研究はお金が掛かる分野です。『注意しましょう』というだけの諮問委員会ではなく、予算も命令権も執行権も持つ行政委員会にしなければいけないと思います。
 
 勿論今度の事故から失敗を反省し、原子力発電所をもう一度、見直すことは当然です」。

 (住田健二氏は大阪大学原子力工学部名誉教授。1998年から2000年原子力安全委員会委員長代理。日本原子力学会長などを歴任。)

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